相手を思いやる心で行動することは禅の言葉「徳を積み、祥を致す」を実現します

 禅の言葉である「徳を積み、祥を致す」には、良いことを重ねれば、自ずと喜ばしいことがもたらせるという意味があります。

言い換えれば、相手を思いやる心と行動が幸福をもたらすということになります。

そこで、今回は、徳を積むことと相手を思いやる心について、書いていきたいと思います。

徳を積むとは何か

よく耳にする格言に、「金を積むより、徳を積め」があります。では、その「徳を積む」ということはどんなことでしょうか。

松下幸之助は、徳について「人間として一番尊いものは徳である」という言葉を遺しています。

徳とは、人が持っている品性や能力のことを指します。

これらによって良い結果を自然に引き寄せることを「徳がある」と言います。

その特によって良い結果を自然に引き寄せる人のことを「徳がある人」と言います。

この徳は才能によって持つものではありません。ですから、徳を身につけるために努力をします。その行為を「徳を積む」と言います。

徳を積むという考え方は、仏教の因果応報から来ています。

良い行いも悪い行いも、巡り巡って最終的には自分に返ってくるというような教えが因果応報です。

徳を積むことによる喜ばしいこととは


冒頭で「徳を積み、祥と致す」とは、良いことを重ねれば、自ずと喜ばしいことがもたらされると述べました。

では、徳を積むことによってどんな喜ばしいことがあるのでしょうか。8つあげてみました。
 
 ① 周囲からの人望があつくなる
 ② 良い人脈ができる
 ③ 物事が良い方向に進む
 ④ 運が良くなる
 ⑤ 前向きになれる
 ⑥ 欲しかったものを得られる
 ⑦ 良い出会いの機会が訪れる
 ⑧ 健康的になれる

徳を積むにはどんなことをすれば良いのか


徳を積むととても喜ばしいことがあるのは、先に述べました。人生にとって良いことばかりでしたね。
では、どんなことをすれば、徳が積めるのでしょうか。

通勤通学の際に、道路に落ちているゴミを拾うことだけでも徳を積むことになります。
寄付あるいは募金をすることでも、徳を積むことになります。多額の寄付でも構いませんが、買い物の際のつり銭1円でも募金箱に入れれば、無理なく徳を積むことができます。

どの人でも分け隔てなく、笑顔で接することも徳を積むことになります。一見、簡単そうに感じますが、これがなかなか難しいことで、これが出来ている人は、「徳のある人」と言われます。

また、相手を思いやる心で行動することも、徳を積むことになります。これも、なかなか出来ることではありません。

次の章で、相手を思いやる心について、取り上げてみたいと思います。


相手を思いやる心で行動することとは



相手を思いやる心とは、この人はこうして欲しいと思っているだろうと想像すること。

端的に言えば、相手を察して気遣うことを指します。

相手を思いやる心で行動することにおいて、3つのポイントをご紹介いたします。

相手の気持ちを尊重する


物事のとらえ方はひとつとは限りません。
例えば、仕事でミスをしてしまった人を、自分の価値観で注意したり、批判したりしては、自分中心的な考え方になってしまいます。

これでは到底、相手の気持ちを尊重するとは言えません。ミスをしてしまった背景を想像して、相手の状況を受け入れることが大切です。そのうえで、相手の立場に立って、適切なアドバイスをするとよいでしょう。

一例にすぎませんが、何事においても、相手の気持ちを想像し、その気持ちを尊重するように心掛けましょう。

自分の気持ちに素直になる


相手を思いやる心は、自分の心に余裕があるからこそ出来ることです。

まずは、自分の感情を理解するようにしましょう。自分の感情がわからなければ、当然のことですが、相手の気持ちを想像することはできません。

思いやりのある人の特徴として、感情のコントロールが上手く、相手の心情を察して行動ができることが挙げられます。楽しい時には大いに笑い、悲しい時には思いっきり泣いて、自分の素直な気持ちを出すようにしましょう。そうすれば、肩の力がふっと抜けて、心に余裕が生まれてきます。

前向きな言葉を口にする


これも先ほどの例えで述べますが、仕事でミスをしてしまった人に、「そんなミスをしていてはダメだよ」と言ってしまえば、一層気分を落ち込ませてしまいます。

「次に挽回できるといいね。何か手伝うことがあったら言ってね」という前向きな言葉で励まされれば、「よし、頑張ろう!」という気持ちになれます。

前向きな言葉をかけることで、心を開いて、距離が縮まり、より一層相手の気持ちを想像することができます。

思いやりのある人の特徴として、常に言動がポジティブであることが挙げられます。

前向きな言葉は、相手の気持ちを上向きにするだけでなく、自分もポジティブになるので、実践しましょう。

まとめ


禅の言葉である“徳を積み、祥と致す”を基に、徳を積むと自分に喜ばしいことがあると述べました。

徳を積むと、周囲からの人望があつくなり、良い人脈ができます。また、考え方が前向きになり、物事が良い方向に進むようになります。

徳を積むには、ゴミ拾いをしたり、募金をしたりすることもありますが、どの人でも分け隔てなく、笑顔で接することも徳を積むことになります。

そして、相手を思いやる心で行動することも、徳を積むことになります。相手を思いやる心で行動することはなかなかできないことです。

そこで、相手を思いやる心で行動することの3つのポイントを挙げました。
1)相手の気持ちを尊重する
2)自分の気持ちに素直になる
3)前向きな言葉を口にする
この3点を実践すれば、“徳を積み、祥と致す”になります。

ただ、注意してほしいのが、自然体で実践することです。

今日は、禅の言葉である“徳を積み、祥と致す”から、徳を積むことについてと、相手を思いやる心で行動することについて、取り上げました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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